碧空1607 phantom circuit115(少女たちの饒舌、少年たちの射精)
1607 phantom circuit115(少女たちの饒舌、少年たちの射精)
「ジャンが行くために転がるアルカモーヌの生首」の、その、「私」が終わるところで極端に私的になる運命の気配の「壁に写る影」は、敷浪が打ち寄せる浜辺のような、「私」が行かなくとも上がる野火のような、あるいは、アルカモーヌ(の生首)を発見したのはジャンなのにアルカモーヌ(の生首)はジャンを探しているようではない、というような不思議な嫉妬である。
窃盗は、「私」が終わるところへ忍び込む極端に私的な冒険で、運命に襲われないように運命に忍び込む、というふうだ。死刑囚になる冒険も、沈黙が始まるところへ雁に乗ったニルスのように忍び入るのであるが、人面瘡の位置異常に襲われるのではなく、制御不能に射精してしまう。こうして、メトレーの少年院の超絶隠語の「壁に写る影」は、射精なのである。
ECHOの、いかなる思いも他の誰かの発した最後の言葉となって飛び出してしまう(沈黙も同然の)超絶隠語の「壁に写る影」は、陰唇が口唇までうわさのように漂い上がって来て制御不能にしゃべりまくる位置異常であるが、この饒舌と超絶隠語の関係は罪と罰の関係に解消するのではなく、メトレーの少年院の射精と超絶隠語「薔薇の奇蹟」の関係に感応する。
少女たちのエラーのような饒舌はうわさのように漂い、少年たちのエラーのような射精もうわさのように漂う。うわさのように漂うのは、「私」が終わるところで極端に私的になる秘密が漂うのである。「薔薇の奇蹟」の、その、生首の閃光は、ECHOが射精となって姿を現わすと同時に姿を晦ます演劇である。


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