碧空1633 phantom circuit141(「最後の一羽」の無意識)
1633 phantom circuit141(「最後の一羽」の無意識)
「オペラ座のファントム」(G.Leroux)は、生贄を探すファントムが生贄であるようなもう一つの釘づけの磔刑図である。パリの人々は、ファントムの身体に生贄であることが顕れたので生贄であることを度忘れしていられる。オペラ座はそのようにしてファントムを石工エリックとして追放するが、それが人々の「最後の一羽」の無意識である。
天使は空中で自在なのではなく、宙吊り状態である。天使は個が終わるところで極端に個になって、存在というよりはむしろ症状である。この生贄の症状を「オペラ座のファントム」が探すのは、のぞき穴となって(場所となって)潜伏したファントムが、後れて来る主体というよりは後れて来る悔いなのである。


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