碧空1638 phantom circuit146(不思議な黄昏の「無我」)
1638 phantom circuit146(不思議な黄昏の「無我」)
偶然、個、悪、偽といった症状となって姿を映し出すと同時に姿を隠す三重の仮面性の、その、実在するように(従って実在するかのように)まじなう呪術性が、受身、自発、尊敬、可能が解離しない「自然の」、その擬態の無意識であるから、自己保存というように呼び出されようとしている衝動は「自然の」底知れぬ命令とは何か違う。というのも、「自然の」無意識が姿を現わすと同時に姿を晦ました症状が、擬態の無意識なのである。
つまり、自己保存というように呼び出されようとしている衝動は「自然の」擬態であるから、この鎧われた擬態は「最後の一羽」の無意識の呪われた症状であって、種と個が解離して後れて来る主体を保存するのではなく、種があふれ出した「最後の一羽」を保護しようとする呪術である。
擬態が解けるのは、「自然の」底知れぬ命令が潜伏して後れて来るはずの主体が途中までしかやって来ないのである。それは、「世界の終わり」の無意識の終わり、すなわち「世界の終わり」の覚醒である。不思議な黄昏の「無我」は、この覚醒の光が、後れて来るはずの主体を襲うのである。
不思議な黄昏の「無我」とは、これから覚醒するのではなく、種が潜伏しないであふれ出す覚醒である。それは黄昏とは何かまるで違う光で、初めてであるはずなのに初めてではない「世界の終わり」のような不思議な懐かしさの正体は、後れて来るはずの主体や後れて来るはずの悔いが途中までしかやって来ない贋の反省である。


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