碧空1716 nautilus59(心躍る錯誤)
1716 nautilus59(心躍る錯誤)
断食が明けた断食芸人(F.Kafka )は朝日に当たって影を落とすのではなく、とっくに足が着地しているはずなのに麻痺しているためにコレカラ地上ニ降リ立ツ!というように足掻く。見る間に変異しそうなエルピスに感染している断食芸人の嗚呼は、エルピスの呼吸、サルノコシカケに満ちて来る猿が何ヲシヨウカというように憂い見詰めるオサルシナイ地方が満州に地続いているというような影の国の長大な呼吸である。この呼吸は、断食へと駆り立てた空腹(あるいは、満州へ地続く旅愁)である。
一体、こうした暗喩は、打ち消されて疚しさとなって潜伏していた無も同然の宇宙の極一部が夢のように表出して、錯誤に、しかし心躍る錯誤に見える。
ここでは、エルピスが実在するように(従って実在するかのように)するのは、系統発生的な変異に見える運命や種(EROS)や、良心や精神や無意識の呼吸である。こうした底知れぬ命令は、主題としてのエルピスの諸解であるが、しかしエルピスは、その本質を尋ねる問の諸解の変装に見えるのである。


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