碧空1765 nautilus108(他ノ誰カニナレル!配偶の旅)
1765 nautilus108(他ノ誰カニナレル!配偶の旅)
ヤコブの配偶の旅、その危機から導き出された解が(まるで真実が複数あるというように)個に迫ろうとして偽に出てしまう。ラケルは範疇あるいは代表に過ぎなく、姉レアも仕え女たちもラケルが生殖器官を延長するように分裂して胎を開き、真は個と偽の間に、偶然と偽の間に浮かぶ蜃気楼である。
浦島の夢に顕れて告げられた旅には、配偶の危機が脱落しているかに見える。旅が罹った奇形の時間だけが、家郷を離れるとひどく時計が遅れるというような異象となって痕跡を留める。しかしそれは、個に迫ろうとして偽に出てしまう配偶の旅であったはずだ。
遠方では時計が遅れる、というEinsteinに顕れた予言も、配偶の旅が罹る奇形の時間を何度ものぞきに戻らないではいないのである。
サラが90歳にして初めて胎を開いた異象からして、Abraham とはまた、ひどく時計が遅れる配偶の旅、真は個と偽の間に、偶然と偽の間に浮かぶ蜃気楼であることの、他ノ誰カニナレル!あるいは他の誰かと間違えられるタイム・スリップの予言なのである。


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