碧空1770 nautilus113(暴露の瞬間の「禁止と誘惑の図式」)
1770 nautilus113(暴露の瞬間の「禁止と誘惑の図式」)
目がくらむぐらい昇格して顔を変えた厨子王が面前に山椒太夫を引き据えて厨子王の顔に戻って見せる、あの逆転の瞬間に咲く復讐の「禁止と誘惑の図式」、
それは、機織る鶴女房の壁に写る異類の影を見てしまう、あるいはおぞましくも妻がびっしり鱗を敷き詰めた魚族の姿に戻って籠もる産屋を山幸彦がのぞいてしまう、あの、誘惑的で復讐的な、暴露の瞬間の「禁止と誘惑の図式」でもあるが、のぞかれるように誘惑するのである。
誘惑の主体は、同種の「私」を忘れようとして忘れない、後れて来る悔いである。他の誰かと間違えられる亡命ではなく、悔いる限り、それは他の誰かと間違えられまいとするが、他の誰かが悔いる伝聞である。懴悔、告白は、そのように反転して、のぞかれるように誘惑する。
ヨセフの流転の話は、10人の異腹の兄たちの懴悔が伝聞に反転してtwice-toldの吐息がかかるのである。同ジヨウニシテ、あのWakefield(N.Hawthorne)の失踪とundead状態は、Wakefield の懴悔が伝聞に反映してtwice-toldの吐息がかかって、のぞかれるように誘惑するのである。


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