碧空1772 nautilus115(眩暈的効果)
1772 nautilus115(眩暈的効果)
催眠術にかかったような異象は、ジーランディアのように沈み込んだ技術革新の大陸が夢のようなかけらとなって表出する隆起である。
モーゼのために考案されたアイデアの目録は、次の通りである。炎をあげて燃えさかえども燬けぬ柴に、ヤーウェの使いが顕れ、それを伝声管あるいは端末にして電波を送り、音声を届ける。この、「大いなる観(みもの)」は、他の誰かからやって来る言葉の隆起は、やがて精神分析の発明に導くが、それに先立って、のぞくように誘惑する告白の発明を、その、伝聞からの技術的な、解離的な独立を、J.J.Rousseauの出現を、予言している。
ヤーウェが炎の柴となって「モーゼよモーゼよ」と呼び出せば「我ココニアリ!」とモーゼは応答するが、誰がモーゼをエジプト人の暴虐からのExodusを導くように遣わしたのか人々は必ずや怪しむとモーゼが火を見詰めて憂えば、ヤーウェは、奇妙ニモ(ヤーウェは本当の名ではないのか!)「我有リトイウ者」だと言えと告げる。つまり、Exodusが本当の道であるかどうかは、その隠れていた道が顕れる効果でしかなく、その暴露が告白的か、伝聞的かではない。本当というものがそもそも如何わしい眩暈的効果なのであるが、その効果が増幅するように、ヤーウェは、伝聞のなかに告白が再発するように仕組む、というより伝聞と告白が解離しない神託の効果にモーゼは火を見詰めながら被曝するのである。「我ココニアリ!」と進み出たはずなのに、他の誰かに出てしまっている!
これは、モーゼが種を、イスラエルをおずおずと代表する大抜擢である。


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