Tuesday, July 28, 2020

碧空1813 nautilus156(俄然、自明になる)

1813 nautilus156(俄然、自明になる)  人形や能面が薄気味悪く迫るとすれば、ゴーストがかかって迫るのであるが、真がかって迫るとすれば、底知れぬ命令が形式や場所や目的あるいは理想に変格する、その畸形化は、浮かび上がって来るがよく思い出せない人形や能面の、その、闇の底に引きずり込まれそうな昏迷を何か明快にする突然の救済である。  人の形や人の顔に生き写しというよりは、千変万化の人の形の間や人の顔の間に出現する種を目指すことで、よく思い出せない不随意で不明瞭で頑固な具体を救済するのである。  魂を忘れないように忘れる亡命としての肖像や写真や鏡像でも、浮かび上がって来るがよく思い出せない不随意で不明瞭で頑固な「私」は、のぞき穴を目指す畸形化から俄然、自明になる。

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