碧空1852 nautilus195(Mason的なもの)
1852 nautilus195(Mason的なもの)
流されたHannibalや、彷徨うClarice の移動のplotは一回限りに見えるが、知らぬ間に、蜘蛛の脚のような中指と人差し指が導き、手が導かれる図式におかされている。「私」が誰だか分からなくなるが「私」はいるといった混乱は、記憶は消えても真実は消えないといった信仰であるが、そうした信仰を、誰だか分からなくなるまでに顔が崩れてしまったMason Vergerは疑う。というのも、蜘蛛の脚のような中指と人差し指が導き、手が導かれる図式がMason 的なものだからである。
妹Margot Verger すなわち雌雄異体の気配が一体に圧縮されて夢のような筋肉を鎧った女体は、性別が分からなくなるまでに肉体が鍛え上げられているが、その蚯蚓のような雌雄同体が導かれ、女体が導くのである。Margotは女体を脱け出そうとしているのではなく、Mason を脱け出そうと藻掻く混乱なのである。つまり、Margotは、雌雄同体というよりは、一回限りの世界と信仰が、世界が一回限りでなくなる反乱におかされているのである。
Margotがコレハ「私」ジャナイ!と悲鳴を上げる暗い宇宙空間は、誰でもなくなる範疇の拡大そのもので、Mason 的なものである。


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