Tuesday, September 15, 2020

碧空1862 nautilus205(この世界の片隅)

1862 nautilus205(この世界の片隅)  「大いなる赤き竜と陽をまとう女」を取り戻すことは、奇妙ニモ、雌雄異体の気配を打ち消してしまう。「大いなる赤き竜と陽をまとう女」となってこの世界の片隅に姿を現わした祖師Red Dragonが弟子Dolarhyde の振りをして鏡をのぞき込むと、Dolarhyde に食われたはずの「大いなる赤き竜と陽をまとう女」が映っているからである。  この、打ち消された雌雄異体の気配は、消滅するのではなく、どこかで夢のように表出する。それは、どこかを占めるのではなく、そのどこか、この世界の片隅が、その、雌雄異体の気配の表出である。  この世界の片隅は擬似贖罪のplotであってコピーで償う効果であるが、いきなり贖罪!のplot「大いなる赤き竜と陽をまとう女」が一筋縄でいかないのは、それが雌雄異体の気配に見えて、何も打ち消せないOLD NICKの気配だからである。OLD NICKの気配がこの世界の片隅に転写されると、双子のトリックとなって祟る。焼跡から見つかった死体は、証言からFrancis Dolarhyde と推定されるのであるが、別人を素材に仕立てられたコピーに過ぎない。Dolarhyde はもう一人いる!  しかし、この双子のトリックは打ち消されていて、この世界の片隅となって、まだ見ぬ(しかし死亡したはずの、従ってもう一人の)Dolarhyde が夢のようにGrahamを襲撃することになるのである。

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