Friday, September 18, 2020

碧空1865 nautilus208(聖痕の追跡、聖痕の感染)

1865 nautilus208(聖痕の追跡、聖痕の感染)  何も打ち消せないOLD NICKの気配の麻痺の償いに、否定が覚醒し、地下に沈黙するものは夢のように後れて表出する。本当の否定などというものが起こるものだろうか、といった思いは治らないが、兎唇は夢のようにFrancis Dolarhyde を乗っ取り、聖痕じみている。  聖痕とは、この世界の片隅が遠吠えるような世界の広がりを孕んでいて、本当の「私」などというものが起こるだろうか、といった凌辱の思いが治らないのである。  真に迫ろうとするのに偽に迫ってしまい、信に迫ろうとして疑に迫ってしまい、霊的なものに迫ろうとするのにこの世のものに迫ってしまう不可解な焦燥、Francis Dolarhyde を口唇裂となって乗っ取ったのは、この、降って湧いたような聖痕なのである。  この聖痕を、Francis Dolarhyde と呼ばれる症状に展開してGrahamが追跡するうちに、Grahamはいやおうもなく兎唇に感染してしまうが、その悲鳴は誰にも届かない。追跡することは、兎口のシャムの双子から身を切り離そうとして、連れ戻されることなのである。

0 Comments:

Post a Comment

<< Home