Tuesday, September 22, 2020

碧空1869 nautilus212(否定の覚醒)

1869 nautilus212(否定の覚醒)  子供たちが兎唇を気味悪がったのは、兎唇をあまり長く見詰めていると兎唇になってしまいそうだからとは思わないというように気味悪がって、漠として魘されたのである。それは、ストリンドベリが報告するように、髑髏の模様のある蛾が髑髏の犇めく地下墳墓にしげく通って髑髏に曝されるうちに髑髏が蛾の身体に魘される如く現われるようなものである。  それは単なる夢想ではなく、否定の覚醒である。打ち消されたものが夢のように(四肢を開き、淫らな白い腹を見せて生体解剖される蛙のように)表出して、魘されるのである。魘されるとは、表出したものが打ち消す形式がその場所となってしかもその意味となってあふれ出すというように、何よりも身近な臓腑が何よりも懸け離れているというように、遠近法が崩れて魘されるのである。

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