Monday, October 05, 2020

碧空1882 nautilus225(「Wakefield」の窃視)

1882 nautilus225(「Wakefield」の窃視)  内骨格的に種を孕んだこの世のものを外骨格的に遠近法で包む所有(あるいは「私」)は喪失も同然であるから、その、疾しさのような焦燥に被曝して、償うかのように精々手元に引き寄せたり、隠したり、のぞくのである。  この、疾しさのような焦燥は、何も変わっていないのに何かまるで違う衝撃と発見の、その、嫉妬の埋もれるような息づきである。「Wakefield」(N.Hawthorne)の窃視が洩らしてしまうのは、タイム・スリップしたような何か奇妙な時間差、あるいは嫉妬の、埋もれるような息づきなのである。いきなり反復!は、重波が打ち寄せるように、まるで喪失しないように喪失してみせるというようだ。  その究極の窃視は、Wakefield が失踪したあととっくに死んだものとばかり思われている(擬似死後の)街の賑わいのなかで、心臓の鼓動が急に高鳴る音が聞かれてしまわないかと恐れるほど間近に異常接近して妻とすれ違い、目さえ合うが、妻にはまるで見えていないかのように、のぞき穴は魘されている。

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