Tuesday, October 27, 2020

碧空1904 nautilus247(人間ハ何ヲスルコトデアルカ)

1904 nautilus247(人間ハ何ヲスルコトデアルカ)  「A Study in Scarlet」(Conan Doyle) 第二部の復讐譚を背景に第一部の犯人探しが浮かび上がるとすれば、それはミステリではなくなる。  復讐譚の話法は告白、ミステリの話法は推理であるが、この、告白や伝聞が如何わしいままに変態した推理では、追跡して裁く者の告白は追跡して裁く者の恐喝に変脱する。ところが、Oedipus の場合、追跡と被追跡が解離しないから恐喝は神託に変脱、ミステリは運命譚に変脱するのである。  Oedipus の運命譚はその限りで神託が支配的隠語であるが、復讐譚に変脱すれば、超絶隠語は腹話術的な白状である。SphinxはOedipus の自白が問に反転する装置で、Sphinxとは、疑うが半ば分かっている予期である。良心や精神といった無意識が悪や偽りといった症状となって姿を現わすと同時に姿を晦ますように、Oedipus が無自覚に後れて来る主体になる遠近法のためにSphinxは姿を晦ます。  SphinxがOedipus に問い掛けるのは、人間ハ何ヲスルコトデアルカ、である。そう疑うが、半ば分かっている解をSphinxはOedipus となって引き寄せている。すなわち、復讐、あるいは擬似贖罪、償うようにコピーすることである。

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