碧空1859 nautilus301(悪意のような気配の仮面)
1859 nautilus301(悪意のような気配の仮面)
好意のような気配と悪意のような気配の葛藤が分割されて、しかし、ザラストロと夜の女王が代表する先で、この葛藤はしつこく再生する。分業というものの、その、分身するまでの器官の延長が好意のような気配であるとも、悪意のような気配であるとも、ユーモアがかっている。
「それはアンスル・ボルンという30歳の巡回牧師で、ある日(1887年1月17日)彼は銀行から551ドルの預金をおろし、突然グリーンから失踪、2ヶ月の間行方不明であった。この間彼はA.J.Brownと名乗ってペンシルベニアのノーリスタウンで小さな雑貨店を切りまわし、仕入れ万端を立派にやっていた。しかもこうした仕事はそれまでに一度もやったことがなかった。1887年3月14日、彼は突然覚醒して家に戻ったが、その間のことは完全に忘れていた」
鬱々と解離しない葛藤が分割されて、アンスル・ボルンと解離したA.J.Brown は、失踪が鬱然としているだけに、その2ヶ月に渡る償うようなコピーは何か笑ってしまう。アンスル・ボルンを包囲する悪意のような気配が迫ることはまるで魔笛か催眠術にかかっているかのようであるが、指を鳴らすような合図で忽ちにして好意のような気配に変貌するのである。
しかし、その好意のような気配も、指を鳴らすような合図で忽ちにしてA.J.Brown を葬ってしまう悪意のような気配の仮面である。


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