碧空1906 nautilus348(浪費の気配)
1906 nautilus348(浪費の気配)
世相の奇妙な奥行は、これから起こるはずの世界がとっくに始まっていて、過冷却状態の現在に取り憑かれた幽霊船のようにこの世を占めないが、この世を占める如く出現する。
これから起こるはずの世界がとっくに始まっていても世界の終わりを目撃したことにはならないように、この過冷却状態の片隅はとっくに終わっていて、この片隅が起こるために打ち消される片隅という片隅が起こって浪費されているのに起こったことにはならない。こうした、潜伏する片隅の所有ル種ノ如キ浪費の気配が、世相の奇妙な奥行なのである。
この片隅は、なんとしても世界の終わりには見えないし、世界の終わりだとは主張もしていないが、世相が聖史劇のように気味悪く迫るのは片隅を世界の終わりにする浪費の気配である。


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