碧空1915 nautilus357(姦通のような運命)
1915 nautilus357(姦通のような運命)
昭和天皇は巡査の姿に身を窶して(あるいは、器官を延長して)津々浦々に散種する、といった容疑がかかるのは、良人が出征している長い不在の間に身ごもるからである。
一方、若い海軍将校が死刑執行猶予の間に対い形成のために彷徨うとすれば、それは、単独に見えるとしても種の乾燥の危機から、種の如く一体になってのたうつのである。
「皇国ノ興廃此ノ一戦ニ在リ。各員一死報国ノ決意ヲ新タニシ云々」の作戦電報のコピーを、東京の特務班に残った将校が見る丁度その頃、特務班を出て中部太平洋を北上する航空母艦大鳳に乗艦した久木少尉も知る。
この三つの挿話に貫通するのは、何度ものぞきに戻らずにはいない鸚鵡貝の目である。どのエピソードも、覆い隠せなかった姦通ノ運命の註釈、姦通のような(あるいは、姦通と同格であるような)運命の敷衍である。


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