碧空1928 nautilus370(1,800㎞ノ記憶喪失のような山岳を隔てて)
1928 nautilus370(1,800㎞ノ記憶喪失のような山岳を隔てて)
丁度その頃、漢口で小畑耕二は何をしているのか。(nautilus364)
6日、蚊も絶滅したかのように飛ばない。
7日、小泉智恵子がうずくまる草の上には虫も動かない。しかしその後、最初の蝿は何処から来たのか、蝿は跳梁を極め、死体は蛆になってぞよめく。智恵子、と呼ぶ声がした。父は、智恵子を探し回って、智恵子は、Doppelgaegerが出そうな場所に出没する、八丁堀で電車に乗るところを見られているし、赤十字病院の前でも目撃されている。そこに出られれば、記憶喪失や深い麻酔から醒めそうなifs なのだ。
矢代先生が妻の骨を探し出そうと焼跡を鍬で掘っている丁度その頃、智恵子は父に背負われて新庄に向かっていた。そして、誰もいなくなる。極端に私的な片隅に(深い麻酔にかかったように)吸い込まれるのである。


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