碧空1888 nautilus429(「私」ノ鏡像)
1888 nautilus429(「私」ノ鏡像)
運命や種や、良心や精神といった無意識が場所となって潜伏すると鏡の如くになる。しかし、「私」を映し出すのは、この鏡の如き場所ではなく「私」ノ鏡像なのである。一体、そんなことがあるものだろうか。
「私」は鏡に乗り込むようにして、奇妙ニモ、振り向くと左の耳と右の耳が入れ替わってしまうのであるが、その、「私」がおかされた奇妙さだけでなく、振り向くという奇怪や、それが「私」より早く来過ぎているという奇怪を覆い隠せない。
「私」が占める場所は「私」を映し出すかに見える、すなわち「私」をこの世のものにするのであるが、この、「私」ノ鏡像が無意識(鏡)を映し出して鏡の如くなのである。この、「私」ノ鏡像が鏡に反転するのに狼狽して、その反転を転移発作的にコピーしたのが、奇妙ナ左右の反転や奇怪ニモ振り向く裏表の反転なのである。


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