碧空1915 nautilus456(中間のロッテ、実在するロッテ)
1915 nautilus456(中間のロッテ、実在するロッテ)
「ロッテは何処にいるのか」という読者諸君の鑿索は、「ヴェルテル」の意味の、制御不能の夢中遊行的な失踪である。予感に満ちた「ヴェルテル」の解が予測不能で誰にも分からないのは、原作としての「ヴェルテル」が予定調和的な種の如く更新するからであるが、読者諸君の最後の言葉となってEchoするのである。
予定調和的なアンスル・ボルンの意味は予測不能で誰にも分からないが、A.J.Brown の生活となってEchoする。それは、鏡をのぞき込んだアンスル・ボルンが、A.J.Brown が映っているのに驚いて両手を頬に当てて訝るどころか気づきさえしない、というようだ。
しかし、ヴェルテルは丑待ちの鏡をのぞき込んで、ロッテが映っているのに驚くというより逆せ上がるのである。この、鏡像のロッテが光るのはヴェルテルが鏡をのぞき込んだからであるが、この、ヴェルテルの意味(解)は、まだ見ぬロッテの形式(予期)に反転、変脱して、ロッテの実在は宙に浮いてしまう。「ロッテは何処にいるのか」という読者諸君の鑿索は、ヴェルテルが逆せ上がる鏡と鏡像の中間のロッテではなく、場所と解離して実在するロッテを要請している。


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