碧空2011 nautilus562(0の膨張が絶対速度になって伝わる寓話)
2011 nautilus562(0の膨張が絶対速度になって伝わる寓話)
後れて来る「私」の、のぞき穴は、三位格(場所、後れて来る「私」、目的(後れて来る場所))の体制であるが、後れて来るはずの「私」が途中までしかやって来ない、のぞき穴は、のぞいてしまう打ち消された「私」ノ異常接近である。場所となって潜伏する霊が、記憶喪失まであと0秒の、その0が、タイム・スリップするまでに膨張してあふれ出すのである。打ち消された「私」がのぞいてしまう不安とは、この異常接近の気配である。
タイム・スリップするとすれば、それは、世界の終わりに出て、のぞき穴がのぞいてしまうのである。「冨嶽百景」(太宰治)は、そうした、のぞいてしまうのぞき穴(0の膨張)が絶対速度になって伝わる寓話である。


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