Monday, October 04, 2021

碧空2040 nautilus591(「私」ノ擬態の覚醒)

2040 nautilus591(「私」ノ擬態の覚醒)  Jean-Jacques/Rousseauと呼ばれる「告白」は、互いに余計なものに似ようとする双子の霊を映し出す鏡(媒体)である。双子の片割れは、水頭症の中の胎児もう一体分の器官や組織が人面瘡の如く制御不能に流暢に自白するので面食らうというだけでなく、隣人が誤解するというふうにも制御不能に拙く告白するので怪しむのである。  「物事にはすべて代償がある」が、それは問が次元跳躍した解が問に反転する展開であるから、その展開と伝達の様式が運命譚であれ魔法譚であれ、怪談、ミステリあるいは精神分析であれ、どう本当の姿をとっても偽りの症状でしかない神話的懲罰である。  「告白」は、どういう経路で告白するのであれ、双子の片割れの正体が本質の欠如であるような覚醒、疑うような驚くような、水頭症のなかの胎児もう一体分の器官や組織の覚醒である。孤独な散歩者が路傍の植物にルーペを当てて夢中になる惚恍も、何げなく接近を仕掛けて来る陰謀の気配も、そうした、蛾自身には見えないはずの蛾の翅に見開く眼状紋が見えてしまうような、「私」ノ擬態の覚醒なのである。

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