碧空2063 nautilus614(私」ノ反復、「私」の死)
2063 nautilus614(私」ノ反復、「私」の死)
擬態である「私」は、ぺてんであるどころか演技でなくなるまでに自らを欺く。まるで地であるかのように手本よりも本物らしく没入して、本物ではないことを忘れてしまう。この、本能からの演技は、必要に迫られた模倣なのに自然なのである。
このようにして「私」は、運命じみた種が偶然の個となって姿を現わす冒険なのである。
こうして「私」は、遊び半分の気楽なものであるはずなのに生真面目なものになる。本当の「私」、本当の自由や孤独、本当の記憶や思考から脱け出せなくなるのである。
こうした「私」ノ反復は神話的懲罰であるが、それは、「私」まで(あるいはmetamorphosis まで、あるいは記憶喪失まで)あと0秒の、その0の膨張だからである。
この反復の擬似終末(死)は、いつまでも1にならない神話的懲罰(1=0.9・・・)というものに矛盾していて、「私」の死は、「私」まであと0秒の、その0の膨張を転写した境目の膨張であるが、まるで「私」ノ反復に先立つ如く迫るのである。それは、EROSがVenus の姦通に先立って迫る如くである。


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