Friday, December 03, 2021

碧空2100 nautilus651(種の如き一体の亡霊を吹き込む神格)

2100 nautilus651(種の如き一体の亡霊を吹き込む神格)  破裂した鏡の廃墟で、呼び出されなければ成らないはずの鏡像(「私」)がその行方知れない輪郭を探して贅肉や見馴れない筋肉の盲目の蠢動となって彷徨い、オドラデク(F.Kafka )の如く躁ぐ。  そもそも、オドラデクの枯れた最低限の身体や衒奇的な運動の、そのエネルギー状態の偶然の測量や観察や暗黒舞踏は躁ぐようで、その躁ぎがオドラデクの偶然の身体が空中分解しないように、あるいは透明になるまでに縮小しないように耐えるのである。  ケンタウロス!の如く半身をオドラデクに冒された家長の独白は、Hamletの独白の如く、種の如き一体の亡霊(オドラデク!)を通して家長が自白するように、オドラデクが分身するまでに器官を延長するかに見える。しかし、あとになって腫れて化膿する傷や、身体に残ってずっとあとあとまで疼く金属破片を、まるで秘密に育てて秘密の話し相手(オドラデク!)にしたいとでもいうように、オドラデクは、家長を乗っ取るまであと0秒の、その0の膨張を家長に吹き込む神格なのだ。  家長は、鏡の前に出るとオドラデク!が映ってしまうのではないか、と懸念する。乾燥の危機に四方から集結して犇めくアメーバが種の如き一体の生き物となってのたうって移動する、あの、全体の自乗が殺到する種の如き一体の亡霊が映ってしまうのではないかと。

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