碧空2129 nautilus680(「窓辺で手紙を読む女」)
2129 nautilus680(「窓辺で手紙を読む女」)
受胎告知に体をひらいた「窓辺で手紙を読む女」(Vermeer )は、EROSがかかっていると同時にECHOがかかっていて、ゴーストが貫通する(次元の異なる)現実の世代が、媒体の世代に変位している。(媒体としての)身体ノ現実と、それを償うようにコピーした(器官の延長としての)手紙ノ現実の、その、次元の異なる媒体の世代をECHOは貫通する。
この(姿を現わすために姿を消す)貫通は(個別化すると同時に一般化する)伝達とは何かまるで違って、ECHOがかかるということは、中間を模写した重信回路(phantom circuit )を脱け出せない神話的懲罰である。
この届かなさは遠近法の崩壊であり、ゴーストのかかった大フーガ(Bach)の深淵のように、主題まであと0秒の、その0の膨張である。それは夢の起原であるから、窓辺で女が読む手紙はいつか夢で見た手紙が夢から持ち越されて届いたかのようなのだ。
窓辺で手紙を読む女をおかすように包囲する窃視は、月光の如く、この片隅を極端な偏在から救済するが、その、照らし出された片隅の真実らしさは到達ではなく、器官を延長して、分身するまでに器官を延長する思いがけない姦通や嫉妬は届いたことになるだろうか。


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