碧空2191 nautilus742(何かを思い出そうと何か疾しい)
2191 nautilus742(何かを思い出そうと何か疾しい)
後れて来る「私」は何か盗まれているかのように嫉妬深いが、それは、目撃されるために後れて来る「私」となって姿を消した何かを思い出そうと焦燥するように何か疾しいのである。
自由、孤独には、この疾しさがつきまとう。それは何か不可解であるが、その何かを離脱していないのに離脱しているかの如くであることの、その何かが姿を現すために姿を消すことの、疾しさなのである。
こうして、目撃されるために後れて来る「私」となって姿を消した「Wakefield」(N.Hawthorne)は、器官の延長の効果から、何か盗まれているかのように嫉妬深い。それは、女体から狐を叩き出そうと空しく折檻するような、長い歳月に亙って執拗に折檻し続けるような失踪なのである。


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