碧空2276 nautilus827(エコーするmetaphorの気配)
2276 nautilus827(エコーするmetaphorの気配)
祖先と子孫の中間に、あるいは祖師と弟子の中間に吸い込まれるように脱け出せないままに、後れて来る「私」が「私」でなくなるまでに器官を延長する効果は、独白的対話である。
擬態の気配を消していた「私」が「私」ではなくなる中間に、隣人はphantom の如く出現して掻き回す。この、独白と対話の中間にうわさの如く宙に浮いて、盗まれた話が漂うのである。
Dracula 伯爵でもJesus Christでも、その、特異な情熱と暗躍は盗まれた話であるが、それが、虚構の気配を消した事故や事件といった実際に基づくのではないかと勘ぐるのは、「私」などという擬態の回復である。「私」が擬態の気配を消せないのは擬態のエラーであるが、まるで「私」の野心である如く、環境に完全に融け込んだ蛸のように擬態の気配を消すのは零落である。
トリストラムの叔父トウビーがとり憑かれた情熱は、トリストラムの情熱の起原である如く盗まれている。それは、トリストラムがトリストラムでなくなるまでに器官を延長した効果、女体が雌狐になるようにエコーするmetaphorの気配を消せないのである。(nautilus926)


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