碧空2288 nautilus839(逆らい難く誘う地下の声)
2288 nautilus839(逆らい難く誘う地下の声)
「The Life and Opinions of Tristram Shandy,Gentleman」(L.Sterne)をシャンディ一族の呪われた鼻が代表する。個々の奇想や強迫観念や奇習といったエネルギー状態となって姿を現わすために姿を消す呪われた鼻が、すなわち地下的な目的、シャンディ一族の魂の三位格が解離しないectopia(位置異常)である。それは、シャンディ一族の顔面の中央を占拠するひしゃげた鼻が、トリストラムの肖像(生涯と諸見解)が占める位置となって、トリストラムの諸状態の意味にしてしかも形式であるように予期を孕む位置異常である。
つまり、何か別にあるかの如く漂うエクトプラズムにかかるのであるが、シャンディ一族のざわめきは、トリストラムの肖像は、呪われた鼻に矛盾しない範囲で歪み、屈折しながらも、その通奏低音の如き地下の声に逆らい難く誘われてしまう習性をどうにも躱せないのである。
それは魅する力、駆り立てるが破滅させるローレライ(潜む岩)の妖精の声の如くである。


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