碧空2408 nautilus959(奇妙な防衛)
2408 nautilus959(奇妙な防衛)
雨に破れかけた街角のポスター、同じ顔同じ視線のポスターが何枚も並んだ地下通路、雪のちらつくショーウィンドーの、こちらを見ている着飾ったマネキンは人形振りのパントマイムではないが、
夜空に聳える大広告の、グラスを片手に持った紳士の顔は韜晦しているが、角氷が揺れて鳴ったし、腕が下がった気配がしたが、
底のない水面の波動、こんなにも隠れないのに、こんなにも秘密な、その、矛盾した胸騒ぎが何か決壊してあふれ出さないように抑止する奇妙な防衛がこの世に滞留するための擬態であるが、脅かす勢力が擬態を包囲しているというのではなく、擬態はそのまま擬態でなくなるような覚醒(解脱)をこらえているのである。


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