Tuesday, December 13, 2022

碧空1473 nautilus424(のぞき穴の向こうの異性)

1473 nautilus424(のぞき穴の向こうの異性)  のぞき穴の向こうの異性、いつまでも贖罪にならない贖罪、それは、疫病の如く人の姿をして猛威を振るう偶然や悪や偽が姿を現わすために姿を消したのであるが、偶然や悪や偽といった症状は運命や良心や精神といった無意識が姿を現わすために姿を消すのであるから、metaphorのmetaphorである。この、のぞき穴の向こうに広がる異性の気配は、無意識の浮上である。  これは、危機である。命令は潜伏するはずなのに浮上して、後れて来るはずの「私」は遠近法がピンぼけになって何か届かないエラー、あるいは焦燥である。  咸平五年、建州ノ海賈周世昌風ニ遭ヒテ漂ヒ日本ニ至ル。凡ソ七年ニシテ還ルコトヲ得タリ。其ノ国人滕木吉ト至ル。上、皆之ヲ召見ス。世昌其ノ国人唱和ノ詩ヲ以ッテ来リ上ツル。詞ハ甚ダ雕刻ナレドモ膚浅ニシテ取ル所ナシ。・・・上、滕木吉ヲシテ持スル所ノ木弓矢ヲ以ッテ挽射セシム。矢遠キコト能ハズ。其ノ故ヲ詰ルニ、国中、戦闘ヲ習ハズト(宋史日本伝)  ゴロブニン船長の松前幽閉が解けたその年、ペテルスブルグの都から日本国への贈りものは、一個の時計だった。それは、発条を充たせば、川の如きものが横に流れ、馬首が出て来て水飼う工夫だった。  騾馬は、昔は支那より西に限られた。  柑橘の豊麗な地中海の処々には山が岸浜まで迫っていて、冬なお温和な白い浜と山の中腹の白い家並とを結ぶ坂道を、荷を振り分けた驢馬がひねもす往来している。その頃、山向うのローヌの平野には、ミストラルと呼ばれる北風が吹き荒れているという。

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