碧空1511 nautilus462(遠近法の音もない崩壊を堪えるCezanne)
1511 nautilus462(遠近法の音もない崩壊を堪えるCezanne)
「私」が来る前からあるはずのジュールダンの小屋、ジャ・ド・ブーファンのマロニエの並木、ジャ・ド・ブーファンの大木、ビベミュの岩と枝、エスタックの岩、赤い岩、森の中の岩、聖ヴィクトワール山とノワール城、聖ヴィクトワール山と切り通し、アヌシー湖、エスタックから見たマルセイユ港、エスタックの海、ベェルヴューの眺望、
「私」が通りかかる前からあるはずのマルヌ川にかかる橋、池にかかる橋、姉妹たちの池、道と池、曲がり道、
「私」が見かける前からいるはずの画家の息子ポール、赤いチョッキの少年、カルタ遊びをする人たち、帽子を被った「私」の鏡像、黒人シピオン、アンブロワーズ・ヴォラール、モデルヌ・オランピア、ガスケ、ショッケ、
「私」が来る前からいて吐息がするような石膏のアムール、黒と白の静物、青い花瓶、ゼラニウムの鉢、白いコーヒー沸かし、箪笥、ドラクロワのメデ、聖アントワーヌの誘惑、
後れて来る「私」がのぞく遠近法の音もない崩壊を堪えているようにCezanne が見えるのは、廃墟の奥行に「私」は被曝して秘密の姿を現わし、廃墟を通り抜ける間に廃墟となって姿を晦ますのである。


0 Comments:
Post a Comment
<< Home