碧空1580 nautilus531(twice-toldの状況―身代わり)
1580 nautilus531(twice-toldの状況―身代わり)
眠っている間に何処か見知らぬ場所に運び去られてしまう!というようにタイム・スリップすると、「私」はもう日々の展開に巻き込まれていて、どうやら「私」は誰かと間違えられているのだが誰も毫も疑わない。
この「私」の身代わりは、何か悪くない。
この症状は、「私」が汎時制的ニ現在スルのである。すなわち、偶然「私」は存在スルコトニナルが、「私」の存在ハ過ギル。「私」以上なのだ。しかも、「私」は良心に矛盾しない範囲で歪んで悪となって存在スルハズダ。さらには、水平でも垂直でもなく「私」は迂回して斜メニ存在スル。表は顕在的なのに、というより、顕在的なのは偽りなのだ。
この、「私」の事は他の誰かの事に、他の誰かの事は「私」の事になるtwice-toldの状況は、運命譚にも魔法譚にもゴシックにもミステリにも精神分析にも分岐する。
「私」が間違えられている誰かが登場すれば惹起することになる混乱、矛盾、葛藤、二重性を、どの時制で処理するかに応じて告白と(告白を打ち消すまでにコピーする)伝聞の手続きの様式が分岐し、話のジャンルが変態するのであるが、その、分岐した話を同じと見なすcategoryが、身代わりである。身代わりは、話のジャンルの一つなのではなく、話の諸ジャンルを同じとみなすtwice-toldの状況なのである。


0 Comments:
Post a Comment
<< Home