碧空1596 nautilus547(悪い虚構)
1596 nautilus547(悪い虚構)
E.A.Poe の、あの、不吉や夜やテンペストや地下や昔やペストや予言が一身に渦巻く大鴉は、二度と再び戻れない!という恐怖から部屋の扉を何度も叩くというより、二度と再び戻れない!という悪い虚構を何度ものぞきに戻らずにはいない憤怒と強迫から、まるで霊魂が鴉声でNevermore となって太い嘴から何度も飛び出してしまうというようだ。
この悪い虚構は、誰もいない午後の奥地を孕んで大きな蜘蛛の巣の中央を盗聴器のように占拠する大黒ヌシの如く、何度ものぞきに戻らずにはいない憤怒や強迫を鎮めはしないが盗み聴きする。
一回性が悪い虚構であるのは、種の良心あるいは精神の時制であるし、予言にあこがれて偶然この世のものであることになる運命の時制に変態もする。それは、まるで美や恩寵であるかの如くあざむく。甘受するように誘惑するのである。


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