碧空1852 nautilus603(エコー発作)
1852 nautilus603(エコー発作)
Sphinxが荒野に人頭獣身の姿を晒して座すのは、絶エズ前進シテイルノニ!世界ガ終ワッテイルノデ(まるで強硬症のように)一歩モ前ニ進マナイ!、と叫んでいるのである。
Sphinxが、通りかかる旅人に話しかける言葉は、この、光になるスペクタクルに追いつかない。範疇は世界の終わりに追いつかないのである。Sphinxの話す衝動は、Sphinxの抱え込んだ秘密をさらけ出そうとするのであるが、秘密を守護することにしかならないエコー発作である。
Shinx とOedipus の間の、あるいは大国主と因幡の素兎の間の独白的対話は、この、秘密を分け合おうとして秘密を守護してしまうエコー発作であるが、一体何を尋ねているのか。人間が、というより「私」が鎧う日常は言葉が満ちるのと引き換えに「私」が媒体であることを忘れてしまう。媒体性ノ秘密を守護してしまうのである。同じようにして、「私」が纏う日常が器官の延長であることも身体から切り離してしまう。つまり、Oedipus や兎を脅かす危機は過ぎたのではなく、保存されているのであるし、Oedipus も兎も癒されていない。


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