碧空1854 nautilus605(告白発作)
1854 nautilus605(告白発作)
密通も婚姻も、恋を打ち消すまでにコピーする憧憬である。恋の、心臓の高鳴る運動が軽々と身体を宙に持ち上げてしまう、その、偶然の、しかも約束の(初メテナノニ初メテデハナイ)葛藤と興奮は、分割された先でプラナリアのように再生もする。
恋は一体何をすることなのか分からなくて、戸惑っている。誰もいない部屋でそっと名を口にして呪術的に接近してみるが、何か気恥ずかしいし、眩しく照らし出されてしまうので、のぞき穴を通して秘密のように見守るにしても、その、宙に浮くような独占はまるで隠れなく、まるで隠れないから発作的に告白してしまう、とでもいうようだ。この、後れて来る告白は、奇妙ニモ、まるで恋を他の誰かのことにするための儀式のようであるし、あるいは告白が目的というようでもあるが、物狂おしい遠吠えなのだ。
「君の名は」の真知子は、迂闊にも「君の名は」と尋ねし人の名も知らない。迂闊過ぎて、ひとり砂浜に来て浜昼顔に尋ねてみるのは、狼狽からの転移発作であるし、告白発作でもある。


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