Saturday, July 15, 2023

碧空1885 nautilus636(制御不能の白状)

1885 nautilus636(制御不能の白状)  告白は嘘にあこがれている。虚偽を打ち消すまでにコピーする憧憬なのである。つまり、隠れていたものが顕れる効果は、虚偽を打ち消すまでにコピーするスリルなのである。  「告白」(J.J.Rousseau)は、そうした憧憬とスリルの書であるし、「告白」が生やした尻尾や双蹄、あるいは尨犬振りは、そうした憧憬とスリルに訴えるのである。  膝や腹にできる人面瘡の制御不能の白状は、告白が虚偽を打ち消すまでにコピーする憧憬とスリルであることの、その、制御不能の奇形性や矛盾、葛藤の断面である。その擬似霊の気配はゴシックであるが、人面瘡が他の誰かの顔に顕れた制御不能の白状すなわち目撃証言を冒す如何わしさはミステリの領域へ移っていく。  制御不能の白状を系統発生的に遡上すれば神託が、下っては催眠術にかかった被誘導があって、症状も白状の如くであるが、症状も制御不能の白状だとすれば、偶然の個もそうなのだろうか。

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