Sunday, September 03, 2023

碧空1935 nautilus686(認識の危機6)

1935 nautilus686(認識の危機6)  カインに起こったことは、誰にものぞき込めないはずの秘密が、隠れなさを打ち消すまでにコピーする憧憬であることから、この、カインが独占する秘密がまるでせめて他の誰かのことになる魔術的転移である。カインは弟殺しをしていない!  この屈折は、ヤーウェの吐息が頬にかかるのを躱すことにはならない。  アベルを殺めたのは、オマエナンダゾ!といった恐喝あるいは恐喝じみた神託が他の誰かの声帯を通して自白する、というように屈折し返すのである。  こうして、「私」ではないように「私」なのである。凡そ秘密が何よりも本当らしく何よりも嘘じみるのは、自乗すると-1であるような地獄の水の如く「私」であることが魔術的に転移するのである。

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