碧空1958 nautilus709(身代わりの姿)
1958 nautilus709(身代わりの姿)
姦通するユーピテルのように、「私」は身代わりの姿で、タイム・スリップの如きのぞき穴を形成する。こののぞき穴は「私」の遠近法であるが、「私」は何か一貫して不易であるはずなのにそこにいてそこにいない危機に曝されている。
個と種が解離した遠近法は雌雄異体の気配でもあるが、個と種が解離しない遠近法の崩壊は、種と個の中間を尋ねて♀と♂の中間へ出てしまう。
それは、天使を尋ねて一体の種の如き女王蟻へ出てしまうようなものである。♂と♀の雌雄異体や分業は、独裁的な産卵機械である女王蟻が女王蟻でなくなるまでに器官を延長する隠れた危機なのであるが、危機の覚醒に面しては、展開していたコロニーが器官の延長を回収して一体の種の如く女王蟻が身代わりの姿で移動する。それは、コロニーの黒い精のようでも、コロニーの黒い隠喩のようでもある。


0 Comments:
Post a Comment
<< Home