Thursday, October 05, 2023

碧空1964 nautilus715(草叢でキリギリスが鳴くような焦燥の奥地)

1964 nautilus715(草叢でキリギリスが鳴くような焦燥の奥地)  一羽が飛び立つと一斉に鳥が群がり羽ばたいて一体の種の如くうねる追飛の衝動と波動は、敷浪打ち寄せる如き龍の気配がする。  戦後一斉に身代わりの若い女性の産卵が始まって、一体の種の如くうねるように産卵の波が押し寄せる。敷浪が打ち寄せるような龍の如きものの産卵の器官がぞくぞくと分身するまでに延長するのである。  それにしても、土埃をかぶった夏の路傍の草をイネ科の草の穂で打っては何か衣擦れの音がしだいに続々と高まってがらんどうの身体を通り過ぎていくような、何をしようかというように草叢でキリギリスが鳴くような、どこか石のぶつかる音がする焦燥の奥地とは、トランシルヴァニアの山岳からピレネーの山々を越えるまでに彷徨う♂の狼がどうしてこんなにまで彷徨っているのか分かるまであと0秒の、その0の膨張である。

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