碧空3035 nautilus1378(遠くとどろく雷鳴がKarlをさばく)
3035 nautilus1378(遠くとどろく雷鳴がKarlをさばく)
種の夢の地上の受難の足跡をそれ自体が後れて辿るような流転の、例えば「アメリカ」(F.Kafka )に深々と分け入っていく、その行く先々でELPIS は姿を現わすために総掛かりの陰謀となって姿を消す。
遠くとどろく雷鳴がKarlをさばくのは、
二時間もつづいて炎天下でアフリカ大平原を横ぎった後、土人は静かにタアル語で言った。
「長い間、お尋ねしようと思っていたのです。あなたが独りでこのような草原におられ、そして太陽がかように草むらの上を照らすとき、何ものかが話すように思われたことはありませんか。私が言うのは耳で聞こえるものではなしに、あなたが小さく非常に小さく、他の方が非常に大きくなるように思われるものです」
というような隠れなさであるが、それは、団員を大々的に募集する「オクラホマ劇場」の淋しいポスターの前を通りかかるKarlが、催眠術か夢遊病にかかっているかのように急にスロー・モーションを羽織って振り返り、立ちよどむ、その、この世の片隅を、一気にズーム・アップする。
「オクラホマ劇場」に向かう汽車が鉄橋をとどろき渡る、その峡谷の底からしぶきが吹き上がって来るのを、Karlは顔面に感じる。
実在しようとする霊的野心や実在する気のない霊的虚無をこもごも顔面に浴びて、認識されたと感じるのである。


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