Monday, February 05, 2024

碧空3088 nautilus1431(寂漠を分割する、擬死の如き何か麻痺のようなもの)

3088 nautilus1431(寂漠を分割する、擬死の如き何か麻痺のようなもの)  婚姻を阻害する勢力は、魅惑だが薄気味悪く迫る種と個の中間が分割して潜伏すると、婚姻を促進する。剣の象徴性は、この分割である。「美女と野獣」は、種と個の中間が解離しないで薄気味悪く迫るか、解離して潜伏するかを孕んでいて、その中間の潜伏は異性の出現の予期である。剣が閃くのは、美女と野獣の間ではなく、種と個の中間である。美女と野獣の間には、剣が横たわっていて遮っている。  シャーリヤール王は千一夜に亙ってシェーラザードに向かってオマエハ誰ダ!と叫んでいるのに、シェーラザードは千変万化する白狐の如く迫る。シャーリヤール王とシェーラザードの間を隔てる山岳は、入れ子状態の話の展開に崩れ去って大気を寂漠にする。この寂漠が、種と個の中間が迫る如く、シェーラザードを妖狐にするのである。  寂漠は、既視感の如く、「私」でなくなるように「私」になる、あるいは「私」になるために他の誰かになるtwice-told-ness である。入れ子状態の話の展開は告白と伝聞の区別を曖昧にし、一般化と個別化の区別をおかすのである。それは、シャーリヤール王を蝕む嫉妬を鎮めるどころか、増幅してしまう。バグダッドの都の巷を旅商に身を窶しておしのびするハルーン・アル・ラシッド王の支配の及ばない奥の奥の浮上、何か盗まれているような入れ子状態は王の危機であるが、擬死の如き何か麻痺のようなものが、寂漠を分割する。

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