碧空3089 nautilus1432(「私」の危機に面して、擬死の如き何か麻痺のようなもの)
3089 nautilus1432(「私」の危機に面して、擬死の如き何か麻痺のようなもの)
バグダッドの都の巷を旅商に身を窶しておしのびするハルーン・アル・ラシッド王の支配の及ばない奥の奥の浮上、何か盗まれているような(嫉妬を増幅する)話の展開の入れ子状態は王の(「私」の)危機であるが、擬死の如き何か麻痺のようなものが、この寂漠を分割する。
擬死の如き何か麻痺のようなものから寂漠は分割して、気を失うとか、記憶を喪失するとか、タイム・スリップするといった、「私」を疑う面白味に変容するのである。
女性が鏡に呼びかける魔術的所作は、スサノヲの如く弟と異性を兼ねたり、ニルスの如く息子と異性を兼ねたりして、その、地上の冒険(「私」の危機)は導かれているが底なし沼を渡るようなもので、道が続くかどうかは足を踏み入れてみなければ分からない。あるいは、鸚鵡貝の目の気配に被曝するようなもので、何度ものぞきに戻らずにはいないが、擬死の如き何か麻痺のようなものから知らぬ間に足跡がそれ自体を後れて辿るというように続くのである。


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