碧空3157 nautilus1500(「私」に迫る、自食に迫る)
3157 nautilus1500(「私」に迫る、自食に迫る)
「ピレネーの城」(R.Magritte)は、ピレネーの国境に浮かぶ旅愁が卵形に圧縮し、しかも卵の孕む空腹の膨張が海の膨満となって今を主張するのである。つまり、大航海時代に漂う幽霊船と深宇宙を遊弋する惑星の、夢の技術のような混合種である。
この混合種が頭上に浮かぶのは隠れなさ(nowhere to hide )であるから、世界がとっくに終わっている、あるいは世界がまだ始まっていない、その、まるで実在!に迫る、と一つに於いて、「私」に迫るのである。
世界の始まりを思考することは世界の終わりを思考することになるのであって、それは、他の誰かの秘密が「私」のことになる、あるいは「私」の秘密が他の誰かのことになる告解の魔術的転移に瓜二つである。つまり、この魔術的転移の間に世界は、言語の如く、種の如く、まるで実在!であるし、逃げ場があるかのような気休めが日常なのである。
「ピレネーの城」が「LITTLE NURSE」(Mentholatum )に瓜二つであるのは、全体が部分の振りをすることに迫ることは、種が姿を現わすために個となって姿を消す自食に迫ることになるからである。


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