Sunday, June 02, 2024

碧空3206 nautilus1549(「私」を訴える透明性、世界の終わりの励起)

3206 nautilus1549(「私」を訴える透明性、世界の終わりの励起)  二時間もつづいて炎天下でアフリカ大平原を横ぎった後、土人は静かにタアル語で言った。  「長い間、お尋ねしようと思っていたのです。あなたが独りでこのような草原におられ、そして太陽がかように草むらの上を照らすとき、何ものかが話すように思われたことはありませんか。私が言うのは耳で聞こえるものではなしに、あなたが小さく非常に小さく、他の方が非常に大きくなるように思われるものです」  こうした「私」が麻痺する隠れなさの黙示は、熱平衡に被曝しているのに熱平衡を許さないでいて、その、何か麻痺!はしかもbody-conscious!なのである。脚が切断されていてもうないのに痛みを訴える幻肢の如く、平等のストレスから透明になるまでにメランコリーなのに「私」を訴える幻鼻や幻体の、そのbody-conscious!は、世界の終わりの励起である。脚がそこで訴えているのにそこにないのは、そこで世界が終わっているからである。そうした世界の終わりを躱そうとして隠れても、世界の終わりは忍び込んで来る。  J.J.Rousseau に特別な親しみを寄せる如く脅かしかけるがどうにも躱せない陰謀や追跡の気配や、Jean Genet が曝されているポーランドとチェコスロバキアの国境が潜んでいるはずの(あるいは、ピレネーの城のように宙に浮かんでいるはずの)ライ麦畑は、「私」が透明になるまでに「私」を訴えて世界の終わりを励起している。

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