碧空3223 nautilus1566(メランコリーを躱せない、隠れなさを躱せない)
3223 nautilus1566(メランコリーを躱せない、隠れなさを躱せない)
ヤーウェ(命令)はメランコリーに迫る、あるいは、メランコリーがヤーウェに迫るのか。沈鐘の如く深々と呼び出されているメランコリーは、すなわち、ヤーウェが姿を現わすためにメランコリーとなって姿を消す症状は、命令(ヤーウェ)を打ち消すまでにコピーする憧憬の如くである。
メランコリーが命令からの逃亡に見えて自由にならない焦燥であるのは、この世のものがヤーウェから自由にならない憧憬の如くなのである。この世のものの躁状態は、深々と呼び出されているメランコリーの極端な反動に見えるが、メランコリーを躱せない。
「審判」(F.Kafka )のように深々と呼び出されているメランコリーからKarl(「アメリカ」F.Kafka)は失踪するが、その、変な明るさや大視症はメランコリーから自由なのではなく、劇団員の募集ポスターとなってアメリカの片隅に姿を現わした「オクラホマ劇場」(消失点)に深々と呼び出されるメランコリーに被曝して、隠れなさを躱せないのである。
二時間もつづいて炎天下でアフリカ大平原を横ぎった後、土人は静かにタアル語で言った。
「長い間、お尋ねしようと思っていたのです。あなたが独りでこのような草原におられ、そして太陽がかように草むらの上を照らすとき、何ものかが話すように思われたことはありませんか。私が言うのは耳で聞こえるものではなしに、あなたが小さく非常に小さく、他の方が非常に大きくなるように思われるものです」


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