碧空3245 nautilus1588(陸に上がった鸚鵡貝の、窃視を誘う目)
3245 nautilus1588(陸に上がった鸚鵡貝の、窃視を誘う目)
鶴見俊輔が報告している、あの、昼間の空虚な風呂場の、人知れずゴムホースが象った馬蹄形や、A.Wyeth が迫るオルソン家の二階の裏窓の、破れたガラスから雨風が吹き込まないように白いシーツを丸めて塞いだ、あの閃光的なabstract!は、何度ものぞきに戻らずにはいない。
この、陸に上がった鸚鵡貝の、窃視を誘う目を何度ものぞきに戻るうちに下の方から首まで透明になっていくのであるが、その熱平衡はグロテスクな安らぎである。それは、一過性の偶然の痙攣発作や炎症や麻痺となって放浪するように姿を消す奇妙な埋め合わせで、この、隠喩と瓜二つの、一過性の変形がまた、abstract!なのである。
というのも、それは、偶然というには狙撃的過ぎる閃光なのである。ポーランドとチェコスロバキアの国境が潜んでいるはずのライ麦畑で下の方から首まで透明になっていくJean Genetを襲う「貴婦人と一角獣」は、一過性の炎症の如き放浪する子宮であるが、その閃光は狙撃的過ぎる。


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