碧空3247 nautilus1590(二足歩行の魔術的放浪)
3247 nautilus1590(二足歩行の魔術的放浪)
他の誰かのことが「私」のことになる復活や、「私」のことが他の誰かのことになる寂漠といった魔術的転移、変脱の、そのグロテスクな安らぎの魔術的変形である一過性の不眠症や記憶喪失や失語症や感情喪失といった放浪は、足を踏み出してみなければ渡れるかどうか分からない底なし沼を徒渉する二足歩行の衝動の魔術的暗示である。
この二足歩行は種の要請であるが、四足歩行の秩序を転覆するような衒奇的命令である。秩序癖は、放浪や転覆や思いがけなさに対して反動的である。しかし、それは、自乗すると-1であるような地獄の水で穴のあいた甕を満たそうとするような果てしもない要請(ELPIS )で、秩序の仮初めの達成は命令から自由になるかのようで躁状態に過ぎなく、そのまま反転して焦燥じみた命令に連れ戻されてしまう。
二足歩行の魔術的放浪は、こうした、果てしもなく再現しようとする秩序を突破するために他の誰かになるまで器官を延長するのであるが、その延長は止まることを知らない技術革新に変形して果てしなさをコピーしてしまう。この、もう一つの躁状態は、二足歩行の下の方から首まで上がって来る果てしなさから、秩序や区別をおかす熱平衡とメランコリーから、自由にならないのである。
下の方から首まで誰でもなくなっていく放浪の、その、茫然と感情喪失した果てしなさは、眠れなさの如く、隠れなさの変形である。


0 Comments:
Post a Comment
<< Home