碧空3266 nautilus1609(服を着替える夢を見るユピテルに迫る)
3266 nautilus1609(服を着替える夢を見るユピテルに迫る)
本来の「私」が他の誰かであることが、手元に小鳥が迷い込んで来たように驚く。それは、バスの中で本を読むとか制服に着替えるとか、様々な切り替えの儀式を通じて、本来の「私」が他の誰かであることを言い聞かせ、あるいは眠り込ませ、麻痺させる我慢とは何か違う。それは、制服は「私」を脅かすが「私を」守る甲冑であることに、むしろ酷似している。
「審判」(F.Kafka )では、まるで本来の「私」は他の誰かであるかのように、まるで他の誰かにかかった容疑で呼び出され、監視される。Kは、服を着替える夢を見るユピテルに迫る。輪郭の喪失を誘うと同時に鎧う変身能が、手元に小鳥のように迷い込んで来たのだ。
そもそも、夢は服を着替えるのであるから、服を着替える夢は、夢に迫る夢である。


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