碧空3289 nautilus1632(没交渉ではないかのように、外は雨が降っている)
3289 nautilus1632(没交渉ではないかのように、外は雨が降っている)
一体の種の如く、一体の個にもなれないオートマチズムは、いつ果てるとも知れぬmetamorphosis やmetaphor、誰でもないまでに誰もいない蜃気楼である。Oedipus は、この蜃気楼に被曝した眠れなさから、徒然なるままにミステリを考える。「私」のことが他の誰かのことになって、他の誰かが罰せられる、といったミステリである。この双頭のミステリはHamletが継承するが、他の誰かが罰せられることにOedipus は躊躇する間もなく、Hamletは逡巡する、というように面白味が別れる。
他の誰かのことが「私」のことになって「私」が罰せられる、といったミステリは、原罪と冤罪の区別がおかされて、そのメランコリーは試煉を奇想するまでに底知れない。
「雨降りだからミステリでも考えよう」(植草甚一)には、いつ果てるとも底知れぬ眠れなさが、何か楽しい気分に変脱して伝わっている。出発の時がすぐそこまで迫っているのに、まるで眠っていたかのような、まるで眠り過ごしたかのような気配に襲われて、眠ってはならない!と叫ぶのだが、外は雨が降っている。
まるで没交渉!とでもいうかのように。従って、没交渉ではないかのように。


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