Monday, August 26, 2024

碧空3291 nautilus1634(いつの間にかもう一人増えている!)

3291 nautilus1634(いつの間にかもう一人増えている!)  言語は既視感の如く密室である。仏法が密室である如くである。ミステリは密室の謎に迫るが、言語が密室であることを布教するどころか、密室であることを知らない。しかし、人面瘡が不随意に白状するように、他の誰かの舌を通して不随意に告白することとしての恐喝となって言語の密室性が歪んでいる。  この告白は、「私」の秘密が他の誰かの秘密になる告解の、その、免罪的な魔術的転移とは何かまるで違って、「私」の秘密を窃視した密室が後れて来る他の誰かの目撃となって、この、いつの間にかもう一人増えている思いがけない密室の宙返りが、見られてはならない秘密が起こらなかったことにしないのである。下の方から首まで透明になろうとしていた秘密の「私」が、密室に検出されてしまう。  誰でもないまでに誰もいない密室とは、一体の種の如く、一体の個にもなれない蜃気楼から脱け出せないのであるが、ミステリが迫る密室は、いつの間にかもう一人増えている思いがけない密室の宙返りに、言語の密室性が変形している。  最高度の密室のmysterium であるJesus Christの検出は、この如くである。ヨハネの如き弟子は、いつの間にかもう一人増えている密室の宙返りなのである。ヨハネは後れて来る。

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